『アウトロー』は本当にアウトローなのか?

トム・クルーズの新しいヒーローシリーズの登場か

『アウトロー』を観賞した。ジャック・リーチャーという新しいヒーローが登場する。
主演はトム・クルーズ。原作のジャック・リーチャーシリーズはベストセラー小説になっているらしい。
『アウトロー』と聞いて、まずクリント・イーストウッド主演の西部劇を思い浮かべてしまった。ただ、残念ながらストーリーなどは全く覚えていない。

アウトローにしては冷静かつ緻密に調査を始める

前半ジャック・リーチャーは事件の調査を始めるのだが、とても冷静かつ客観的でひとつひとつ地道に捜査をおこなう。トム・クルーズのアクション映画というより、正当派推理ドラマを観ている感じだ。とても「アウトロー」な感じはしない。
そして画面がとても静かで落ち着いている。間違っても『96時間 リベンジ』のようなカメラぐりんぐりんはないのだ。展開が速すぎて訳わからん、なんてこともない。
おじさん世代としては、落ち着いてじっくり観られて嬉しい。どうやら、BGMがほとんどなかった?ということも影響してるのだろうか。

ハリウッド映画ではお約束の××シーンがない?

カーアクションはリアル感があり、かなり見応えがあるが、最近のハリウッド映画では当たり前の爆発や炎上といった派手なシーンや残虐なシーンはあんまりない。
さらに、お約束の××シーンもほぼないに等しい。お堅いイメージの女性弁護士の服装が、後半になって胸元が目立つものに替わるといったぐらいなのだ。
なので、トム・クルーズ主演と聞いていろんな意味で派手な映画を期待していると、見事に裏切られる。

ほんとうにアウトローなのか?

この映画を観て「アウトロー」ってどういう意味だったか、ネットで再確認することになってしまった。「無法者」や「ならず者」といった意味だとすると、どうにも違和感があってなじまない。「法律に縛られない」なんて広い意味で考えると合っているのかも知れないが、少なくとも映画の前半までは全く違う。
おそらく「流れ者」ということを表したいのだろうが、「アウトロー」の言葉のイメージは、流れ者とはちょっと違う。
映画の原題は「JACK REACHER」である。それを邦題では「アウトロー」としている。本当にそれで良かったのか?
「世界で最も危険なアウトロー」? そのキャッチフレーズも何だか違う。

日本語訳にはもう少し頑張ってもらわねば

ついでに話はそれるが、この映画というわけではないが、英語の台詞でははっきりとしゃべっている内容を、日本語字幕ではであいまいに書いているのが原因で、ストーリーの重要な部分が理解できないと言うことがたまにある。これにははっきり文句をいいたい。もう少ししっかり訳してもらいたいものだ。
逆に、観る側としては字幕に頼りすぎるのも考え物だ。出来るなら、英語の台詞を聞いて内容を少しでも理解したい。

(おじさんには無理だけど・・)



『LOOPER/ルーパー』は無限ループに陥るのか?

タイムスリップものの新作『LOOPER/ルーパー』

映画『LOOPER/ルーパー』を観賞した。タイムスリップものと聞いて、知らん顔は出来ない。ましてや、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ブルース・ウィリスが競演とあれば、観に行かないわけにはいかないのだ。
ブルース・ウィリスとタイムスリップと言えば『12モンキーズ』を思い出す。考えてみると『12モンキーズ』と『LOOPER/ルーパー』は、ある意味よく似ている部分がある。

思い切りのいい設定が面白い

タイムスリップものではあるが、過去や未来にどんどんタイムスリップして冒険を繰り広げるといった話ではない。タイムスリップの用途は限りなく限定されている。
時間を超える技術を握っているのは、政府の陰の機関でもなければ、ユタニ社とかアンブレラ社とかいった巨大企業でもなく、ひとりの裏社会のドンなのだ。
ある男がタイムスリップして過去に戻った目的も、よくある”人類の未来を救う為・・”なんてもんじゃなく、限りなく個人的な目的の為である。

映画の中でバズーカ砲のような「ラッパ銃」というものがでてくるが、これが何とピストル(短銃)よりも射程距離が短かったりする。
また、「TK」という特殊な設定が出てくるのだが、ここでは飲み屋で女の子を口説くための一発芸ぐらいにしか扱われていない世界なのだ。

意味のないシーンなんてない・・はずなのだ

冒頭のシーンは、貧しく荒れた街の中、ひったくりや殺人が横行している。その横でピカピカの新車を乗り回す主人公。子供を轢きそうになったりもする。何だかあまり感じが良くない。
しかしそういう描写にもちゃんと意味があるのだ。それが後になってわかる。

展開がなかなか読めない前半部分

特殊な職業に就く主人公とタイムスリップ。そしてトラブルが発生する。ストーリーはどんな方向にも膨らませる事が出来そうだ。これからどうなるのか、どんな展開が待っているのか、途中までなかなか展開が読めない。これがまたイイ。
後半は話の進む方向が見えてくる。途中からはタイムスリップはどうでも良くなってくる。

ぼおっと観ていると話について行けないかも

何にも考えないでタイムスリップ映画を楽しもうと、ぼおっと観賞していたのだが、それだと話について行けなくなる可能性がある。
それに、学生時代の国語の試験ではないが、「この時、主人公はどう思ったか」とか、「ここで心境にどんな変化が生じたか」とかいう事を考えたりしながら観た方がいいかもしれない。
そういったところが、この映画のポイントなのではなかろうか。


『スター・ウォーズ:エピソードⅦ』の監督が決まった

2012年秋、ディズニーがルーカスフィルムの買収を発表

2012年10月、ディズニーはルーカスフィルムの買収を発表した。
この買収により、ディズニーは『スター・ウォーズ』の権利のほか、『インディ・ジョーンズ』シリーズなどの権利を取得することになった。さらにゲームスタジオのルーカスアーツ、ILM(インダストリアル・ライト&マジック)、音響部門のスカイウォーカー・サウンドなどもディズニー傘下とした。

『スター・ウォーズ:エピソードⅦ』の監督がついに決定

ディズニーは、買収により映画『スター・ウォーズ』シリーズの新作を2015年に全世界公開することを発表していたが、その監督についてはさまざまな名前が候補に挙がってはいたものの、なかなか明らかになっていなかった。
それがついに、J・J・エイブラムスに決定したというのだ。

J・J・エイブラムスといえば、ドラマシリーズの『LOST』や映画『M:i:Ⅲ』、『クローバーフィールド/HAKAISHA』、『SUPER8/スーパーエイト』などで有名であるが、なんといっても最近『スター・トレック』、『スタートレック イントゥ・ダークネス』のSF新シリーズを手がけている。
『スター・ウォーズ』シリーズとはある意味対極のような『スター・トレック』シリーズに引き続いて、新たな『スター・ウォーズ』を監督するとなると、同じSFでありながら、世界の違いを明確に表現しないといけないし、異なるタイプのファン層をどちらも満足させなければいけない難しさがある。一体どんな作品に仕上げていくのだろうか。

新たなシリーズの始まり。エピソードⅦからの3部作となるのか

今度の新作は旧3部作といわれる「エピソードⅣ、Ⅴ、Ⅵ」に続く「エピソードⅦ」となるようだが、ディズニーはこの「エピソードⅦ」の後も、2~3年間隔で新作を公開して、再度のシリーズ化を見込んでいるらしい。ルーカスが当初計画していたといわれる、全9部作にするのだろうか。
スターウォーズの原点という宣伝文句だった『ジョン・カーター』が全くふるわなかったディズニーとしては、何としてでも大ヒットSFシリーズを生み出したいに違いない。

2015年が待ち遠しい。新たなヒットキャラクターの登場を願う

新作の発表に関しては、ルーク役のマーク・ハミルやレイア役のキャリー・フィッシャーだけでなく、これまで否定的だと思われていたハン・ソロ役のハリソン・フォードまでもが新作への出演に乗り気だという話もあがっているという。さらに、メイス・ウィンドゥ役のサミュエル・L・ジャクソンが新作への参加を熱望しているとか、嘘かほんとかわからないが、新作にまつわる噂話は尽きないようだ。

(とにかく楽しみだ。2015年の公開が今から待ち遠しい)

新シリーズにおいては、新たな人気キャラクターの出現がヒットの必須条件となるだろう。魅力的なキャラクターが颯爽と新登場してくれることを望むばかりだ。